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子犬、拾いました!

第1章 拾った

「でも、帰れないんでしょう?」

私は5千円札を彼に渡しながら言う。

「ダメですよ! お金は頂けません!」


あ~もう、らちがあかない…


「じゃあ、こうしよう。 あなたが良いなら今日は家に泊まっていって。明日の朝、電車で帰ればどう?」

「え、でも… それではあなたに迷惑じゃないですか?」

「私は構わないよ。 あなたさえ良ければ…」


彼はじっと考えてから、静かに頷いた。


「じゃあ、一晩だけお邪魔しても良いですか?」

「ええ、もちろん!」


私は笑顔で彼を迎え入れた。

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