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君がスキ

第2章 ホントのキモチ

Sside

雅「それでねっ、にのちゃんがねっ」

翔「…相合傘してくれたんだろ。もうその話、百回は聞いた。」

雅「え~、そんなに~?」

翔「ああ、そんなにだよ。」

まったく、つきあってらんねぇ。

あの事件から、一週間。雅紀と二宮はすっかり仲良しになり、もはや相合傘までしている始末。
雅紀は事あるごとに二宮のことを話してくる。

‘’にのちゃんのくしゃみの仕方がかわいい‘’だの
‘’にのちゃんの好きな食べ物はお好み焼きだ‘’だの。

…はいはい。

俺は潤とは少し話す程度。相合傘なんて、するはずもない。

…別に、羨ましくなんか、ないし。好きなんかじゃないし。関心があるだけだし。

そうだ、俺はノーマルだ。男を好きになったらいけない、というのが無意識のうちに心にある。
そう、男に恋したってどうせ報われないのだ。
雅紀のように素直になったらって考えたこともあるが、拒否られたらたまったもんじゃない。
知らないほうが幸せな真実もあるさ。

…そう思ってぎりぎりのところでどうにか頑張ってるんだ。

そんなことを考えて悶々と悩んでいると潤が来た。

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