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君がスキ

第3章 にのあい勉強会

Nside

雅「ふえ~。にのちゃん厳しい~。」

俺の正面で相葉くんがうなる。

今、俺は相葉くんにファミレスで勉強を教えている。
そんで、俺的には厳しく教えたつもりじゃないんだけど、相葉くん的にはけっこう難しかったようで、今こうなってるってわけ。

和「いや、普通だよ?高一では常識だよ?」

雅「にのちゃんひどい~。」

いや、ひどいのは君の成績だよ。

…それにしても。
この高校の偏差値けっこう高いのに、よく合格できたな…。
潤くんも同じくらいできないらしいけど、あっちは飲み込み早そうだし…。

…なんかミラクル起こしちゃったのかなあ…。

そんなことを俺が考えてるとはつゆ知らず相葉くんはいまだうなっている。

まあでも、できないからって拗ねないし、頑張ってるから、いい子だなと内心ちょっと好感をもってたりもするのだが。

しかし、それとこれとは別問題。どうしたものか。

しばし考える。

う~ん。

…そうだ!モチベーションを高めてあげればいいんだ!
成績がよかったら試験後になんかあげるとか、そういうこと。
早速それを言ってみる。

和「ねえ、相葉くん。」

なに?というように相葉くんが顔を上げる。

和「あのさ、中間の成績よかったら、なんかあげるよ。」

けげんな顔になった相葉くんにさらに言葉を重ねる。

和「もちろん、あんまり高いものとかは上げらんないけど。ほら、モチベーションアップになればと思って。」

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