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翌朝、起きると彩が朝食を作ってくれていた。
「おはようございます。食材あまりなかったので取りあえずの朝食ですみません。」

オムレツとサンドウィッチ、コーヒーが用意されていた。

「ん？買い物いったのか？家にたまごなんてなかっただろ。」
「近くのコンビニまで行ってきましたけど、もしかして迷惑でした？」

不安そうに俺の顔を覗き込む。
そんなわけないだろって。わざわざ買いに行ってくれたのが素直に嬉しかっただけだった。

彩にそう伝えると嬉しそうに顔をほころばせた。

一度自分の家に帰って仕事の支度をしてから出勤するというから俺も少し早く支度をして彩の家に送って行った。

赤信号につかまってしまったが、その度に彩の顔をこっちに向かせてキスをして、彩の顔が赤くなるのを見て楽しんだ。

「送ってもらってしまってありがとうございました。お仕事頑張ってください。」
「あぁ、彩もな。じゃ、店で。」
「はい。いってらっしゃい。」

いってらっしゃいだって。
いいな。こうやって見送るのも。見送られるのも。
そう思いながら、幸せな気持ちで俺も仕事に向かった。