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「うわぁ、おっきいなぁ」


ここは聖応学園。

初等部、中等部、高等部、大学部が広い敷地内に立ち並び、
合わせて3万人以上の生徒が通うマンモス校。

白鳥まりあは、今日からこの学園の中等部1年生だ。


「いけない。遅れちゃう」


まりあは講堂での入学式に参加するため、中等部の校舎内を歩く。

しかし少しよそ見をした瞬間、ドンッと人にぶつかってしまった。


「きゃあ！」

「おい、大丈夫か」


ぶつかった相手は、知らない男性だった。


「はい。大丈夫です、すみません」


まりあは謝ったのに、男性はいきなり腕を掴んできた。


「え！　何をするんですか」

「こんな時間に何でこんなところにいるんだ」

「こんな時間って・・・」

「お前、新入生だろ。もう入学式は始まっているぞ」

「えっっっ！！」


そんな、いつの間に。

フラフラ校舎内をさまよっているうちにすごい時間が経っていたみたいだ。