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宅配のお兄さんにどんどん逃げ場を無くされるはなし

第3章 進展

そうしてしばらく経ったある日、再び彼が私の家に郵便を届に来た。

「印鑑お願いします」と言われ、指定の位置に印鑑を押していると「風邪、引かなかったですか?」と彼は尋ねてきた。

「はい、大丈夫でした!私身体丈夫なので」急に業務以外のことを話しかけられた事に驚きながらも私はそう明るく返した。

「良かったです。あの日、凄く濡れてたので驚いたんです。」そう言って彼は、印鑑を確認した。

「驚かせて申しわけないです。でも、まさかあの辺のコンビニでお兄さんに会えるとは思ってませんでした。」私はそう返した。

「俺もです。会えて嬉しかった」彼はそう言って、私に荷物を渡した。その瞬間一瞬だけ手が触れた。

「じゃあまた。」
手が触れたことや、嬉しかったと言われたことに戸惑っていると彼は直ぐに去っていった。

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