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最後には、いつも笑顔

第2章 何かおかしい

 人間嫌いなのかっていうと、それは違う。
 マルは、あと追いの鬼だった。

 僕らの行くとこ、どこでもついてくる。
 起きてるときは、抱っこをよく求めたしマルの半径2メートル内にいないと、全力で追ってきた。
 僕と部屋にふたりっきりのときに、僕がトイレに行くと、泣きながら駆けこんでくるし、行かせないようにすがりつく。

 寝るのは僕らの腹の上だった。
 これはね、眠ってるうちに大人が潰しちゃうとか、うつ伏せだから乳幼児突然死症候群が怖かったけど、もうそんなマニュアルに従ってられないくらい、僕らも疲弊してた。
 もしもそれで不幸がおきてしまったら、僕もいくから寂しくないよって思っていた。

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