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最後には、いつも笑顔

第2章 何かおかしい

 そのうち僕らも疲れはててきた。
 いっぱいいっぱいなら、誰かに助けを求めればいいんだけどね。

 僕も兄貴も仕事してるし、マルの祖父は病気でふせっておられたときで、僕の実家なんかに相談したら、お前は身を引けって言われるのわかってたし。

 マルの実の父親?いちおう、金はくれる。
 僕らの欲しいのは金よりも時間ではあるけど、マルの将来に必要だからもらっておく。

 市からは、特に問題なしの判断。
 「どうしても病院で診てもらいたいなら、紹介状を書きます」とは言われた。
 紹介状を書いてもらうのに、二か月待って、受診にまた半年以上待つ。
 そんなシステムを聞いて嫌になった。
 助けてほしいのは、"今"なんだ。

 僕らがちゃんと育てられないせいで、マルに診断がおりるのも嫌だった。

 僕らは、これが子育ての苦労なんだって思った。
 手におえないと感じるのは、僕らが未熟だから、子育てもしたことのない僕らだからと思っていた。

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