
お面ウォーカー(大人ノベル版)
第10章 山田二郎
店長の男は背中を向けると、なにやらコソコソと書き始め、書き終えるとその紙を大きな黒スーツの男に手渡した。
二郎は、身構える。
「こちらをお支払い願います」と黒スーツの男は、二郎の前にそれを差し出した。
良夫は、心配そうに見つめる。
二郎は、男を睨み、「いくらだ」と尋ねると、黒スーツの男は、伝票を読み上げた。
「おつまみと合わせて、1400円です」
二郎はテーブルを叩いて、立ち上がった。
「まあまあやないかい!!」
カウンター奥の店長は、驚いた顔で、
「お客様、なにか気に入らないことでも……」
「むしろ、気に入ったわ! その雰囲気醸し出しといて、1400円かい!」なぜか二郎は、関西弁で吠えた。
「内訳は水割り600円、梅サワー500円、おつまみ300円となりますが、お高いですか?」
「いや、こういうBARだったらそんなもんかもしれないけど、今までのその流れからだったら1万とか払えとかあるだろ」
「お客様、失礼ですが、我々にぼったくりをやれと?」
「周りのメンツ見たら、圧倒的にその流れになると思うだろ! てか、それならなんでさっきの女性はいなくなった?」
「彼女達は休暇時間で、後10分ほどで戻ります」
「なんか、違う意味で調子が狂ったよ」と二郎は財布を出しても、まず千円札を出した。
すかさず良夫が、「細かいのは出します」と400円をテーブルに出した。
この小銭は、朝、喫茶店で二郎からいただいた400円だった。
店長は、赤いカードを差し出した。
「こちら、千円で1ポイントつくカードです。全部溜まりましたら、ワンドリンク無料です」
「そこまでするのかよ!」
二郎は、身構える。
「こちらをお支払い願います」と黒スーツの男は、二郎の前にそれを差し出した。
良夫は、心配そうに見つめる。
二郎は、男を睨み、「いくらだ」と尋ねると、黒スーツの男は、伝票を読み上げた。
「おつまみと合わせて、1400円です」
二郎はテーブルを叩いて、立ち上がった。
「まあまあやないかい!!」
カウンター奥の店長は、驚いた顔で、
「お客様、なにか気に入らないことでも……」
「むしろ、気に入ったわ! その雰囲気醸し出しといて、1400円かい!」なぜか二郎は、関西弁で吠えた。
「内訳は水割り600円、梅サワー500円、おつまみ300円となりますが、お高いですか?」
「いや、こういうBARだったらそんなもんかもしれないけど、今までのその流れからだったら1万とか払えとかあるだろ」
「お客様、失礼ですが、我々にぼったくりをやれと?」
「周りのメンツ見たら、圧倒的にその流れになると思うだろ! てか、それならなんでさっきの女性はいなくなった?」
「彼女達は休暇時間で、後10分ほどで戻ります」
「なんか、違う意味で調子が狂ったよ」と二郎は財布を出しても、まず千円札を出した。
すかさず良夫が、「細かいのは出します」と400円をテーブルに出した。
この小銭は、朝、喫茶店で二郎からいただいた400円だった。
店長は、赤いカードを差し出した。
「こちら、千円で1ポイントつくカードです。全部溜まりましたら、ワンドリンク無料です」
「そこまでするのかよ!」
