不埒に淫らで背徳な恋
第5章 【贖罪することが救いなのでしょうか?】
__これから見つけて…?全部出してないもん
__例えこの先喧嘩とかしたりしても、僕は瑠香さんから離れられない…
突き放してもこの甘え方に敵いっこない。
わざと目を逸らせなくさせてるの…?
触れたくて仕方なくなる。
今の私にそれはキツいよ………
__好きを……止められないです
電話で煽らないで。
一瞬だけ、ビデオ通話にしたことを後悔した。
__バカね……女を知らなさすぎる
__僕はズタボロに捨てられても結局憎めないし、ずっと好きで居ると思います……女々しいんで
__じゃ、捨ててあげようか?
__えっ!?もう、ですか
なんて力ない瞳……本気で落ち込まないでよ。
つい虐めたくなっただけ……
__嘘……ごめん
__何だ、嘘か……良かった
何でも信じ過ぎでしょ、もっと疑い持ってってば。
真っすぐ過ぎて誰にも渡したくない。
私以外にそんなこと言わないで…?
__私が捨てるんじゃなくて、快くんが捨てなさい
__無理です……それだけは絶対にないです
即答かよ。
ううん、本当は嬉しい。
顔がニヤけるのを飲むことで防いだ。
__何か、色々と巻き込んじゃってごめんね?
__何がですか?
__快くんの人生……巻き込んじゃってごめん
ヤバ……泣きそうになってきた。
泣き上戸とか有り得ないんだけど!?
出逢わなきゃ良かったね…?
受け入れなければ良かった。
そしたらこんな真っすぐで良い子の人生潰さずに済んだのに。
__もっと巻き込んでください……
だから優しい言葉で返さないで。
どんどん沁みていく。
__いや、そもそも瑠香さんが巻き込んだんじゃないです
え……?
完全に巻き込んでるよ。
私自身が真っ白ならばもっと素敵な恋愛が出来たのかもしれない。
間違った道に連れて来ちゃったのは他の誰でもない私だよ。
__僕が巻き込んだ……僕があの日手を取ってしまった……僕が先に好きになってしまったんです……瑠香さんに出逢いに行ってしまった
胸の奥……締め付けられる。
切なさそうに言わないで。