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不埒に淫らで背徳な恋

第7章 【愛欲に溺れるのは不修多羅ですか?】





「やっと捕まえた……」




こら、擦り寄せてくるな…!そこ、胸…!
引き剥がそうとしたらもうスヤスヤ寝てる。




「や、まだ寝ないで?上着、脱いどこう?」




「ん〜脱がせてください」




え、私がしたら変なことにならない?
襲ってくるのナシだよ?
ってこんなにグッタリ酔ってたら大丈夫か。
ソファーに寝かせてハンガーを持って来る。




上からボタンを外し腕を抜いていく。
口開けて寝てる間抜け顔が可笑しくて堪える方が難しい。
脱がし終えてハンガーに掛ける。
少し赤くなってたところ、もう大丈夫みたいだね?
そのままソファーに寝かせる。




女子たち……全然起きない、ということでリビングで雑魚寝に決定。




長い1日が終わった。
片付けた後はいつも通り、シャワー浴びて化粧落として部屋着になる。
だって私、全然酔ってないもん。
何なら今から一人で飲み直しよ?




皆が居るからスッピンは少し抵抗あるがベロベロに酔って寝てるので良しとする。
肌に負担かけれない年頃なのでね。




プシュッとビール缶を開けて、糖質オフだから良いよね…と自分に言い聞かせ流し込む。
髪も半乾き、肩にタオル掛けたまま。
ドライヤー当てる前に飲むという怠慢さ。




部屋着はTシャツにハーフパンツといきたいところだが一応シルクのパジャマ引っ張り出してきた。




「あの…」




背後から声がしてびっくりした。
振り返るとそこには田中くんが立っていてスッピンにメガネという私を見て驚いている様子。




「あ、起こしちゃった?ごめん」




缶ビール片手にお風呂あがりにスッピンだから急に恥ずかしくなって目を逸らした。




「えっと……僕、寝ちゃってましたね?すみません」




「あ、いや……皆もほら、潰れちゃってるから気にしないで」




「マネージャー、もしかして今……スッピンですか?」




思わず背を向ける。




「そうよ、だからあんま見ないで」




「いつも家ではそんな感じなんですね」




「うん…」




「僕も貰っていいですか?」




「え、すぐ酔っ払うんだからやめといた方が良いよ」




まだこんなに顔赤いじゃん。
わっ、マジマジと見ないで。
しまった!いつも通りの距離感で話してしまっていた。








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