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不埒に淫らで背徳な恋

第9章 【無い物ねだりの先には報復だけでしょうか?】





「佐久間マネージャー、本日も宜しくお願いします」




「はい、頑張ります」




何度目かの福岡、本社での新人研修改め社員研修。
社内教育を徹底していく方針で定期的に行わられ、講師の一人として度々呼ばれるようになっていた。




忙しい中、未だ会うことはない。
それで良かった。
本社に向かうたび気は張るけど毎回安堵感を抱いて帰れていた。




有り難いことに仕事は好調で評価は鰻登りだ。
恋愛も…?
小山社長と適度な距離感で良い関係を築けてると勝手に解釈してるけど。




社長だからといって毎回ゴージャスなデートではなく、庶民的でもあるし小さなサプライズに心を踊らされ心地良いときめきを与えられている。




久しぶりに年上男性との恋愛。
慎重にいきたいし、最初に言われた結婚を前提に…とのことも少なからず意識している今日この頃。




急に会社に訪問することはなくなったけど、ほぼほぼ毎日迎えに来てくれるようにはなった。
一番目立つけどね。




社長だから融通が利くみたいで。
毎日定時で上がれてるからあまり待たせたりはしないけど悪い気はしてる。
申し訳ないというか。




「瑠香が悪いんだ、会いたくさせるから」




いつの間にか呼び捨てになり距離は確実に縮まっている。
甘いセリフにクラクラするがここで押されないのが私だ。




「別に昨日と変わらないよ、毎日見てたら飽きちゃうよ?」




可愛げなく言う癖はなかなか抜けない。
お互い仕事以外はもう敬語も止めた。
このプライベートな感じに戻る瞬間が意外と好きだった。




「飽きるわけないだろ、こんな可愛い人が結婚してくれたらなぁ〜ってずっと思ってる」




サラッと結婚を匂わせてくるのも彼の作戦なのかな。




「春樹さん、お腹すいた〜」




こうして軽く流すのも恒例化してきてクスクス笑ってる。
楽しくご飯を食べて家まで送り届けてくれた車内で。




息つく間もないほど激しめのキス。
今夜もダメなの…?と聞かれてる気がした。
付き合い出して1ヶ月か過ぎようとしている二人はまだ一線を越えていない。
私が……拒んでいる状況。








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