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不埒に淫らで背徳な恋

第12章 【エピローグ】







その後月島くんから、
春樹さんがニューヨークへ移住することを聞いた。
日本の会社自体はそのまま継続するが本人の拠点は移す考えだとのこと。




突然過ぎて何も言えなかった。
言える資格すらない。




「佐久間マネージャーに宜しく…とのことです」




「え…?」




「本当は連れて行きたかったみたいですよ?もう一度プロポーズするはずだったって…最後までマネージャーのこと気にかけてらっしゃいました」




「そっか……元気そうだった?」




「同じこと聞かれました。元気そうでしたよ……そう言えって言われましたけど」




「何かごめんね、間に挟んじゃって」




「いえ、同じ男として気持ちは痛いほどわかるんで…」




それ言われると本当何も言えなくなる。
私に出来ることって幸せになることなんだよね…?
それらを全て手放してでも手に入れた道なんだから。




「報告してくれてありがとう、今後とも担当者として頑張ってね」




「勿論です、ていうか1ミリも未練なさそうですね?」




そんな驚いた顔で見られても……




「未練?あるわけないでしょ、もう二度と全力で注ぐ相手間違わないから、私」




そう答えて全力でニーッと笑ってやった。
これが私なんだ。




薬指に光る指輪は愛の印。




もう迷わないの。
一直線。
想いの先にはいつも快くんが居る。
離れていても一番の存在。




早く会いたい。




会いたいな。




会いたいよ。













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