
ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第83章 王子か鬼か
工藤「うわ。ひなちゃんのこのノート、教科書やその辺の参考書以上にわかりやすいじゃないですか。めちゃくちゃよく勉強してますね。」
「でしょ?俺もそれ見てびっくりしたんだよ。本当に賢くて頑張り屋さんなんだよね。」
宇髄「でも、身体のことは疎かなんだな。」
「おっしゃる通りです。大学に入ってずっと気をつけてくれてましたが、試験前になると勉強で頭がいっぱいなのか、またいつものひなちゃんです。熱が上がってるのを隠してまだ勉強しようとするから、今朝はかなり叱ってしまいました…。」
五条「すみません…相変わらず手のかかる子で…」
「俺は別にいいんだけどね。もはや手のかかる方がひなちゃんは可愛いくらいだし笑。でも、このままだと苦労するのはあの子だから。自分の身体に向き合うことを覚えないと…」
と話してると、
プルルップルルッ…
祥子ちゃんから呼び出しが。
「祥子ちゃん、どうした?」
祥子「藤堂先生、ひなちゃんが熱と発作で意識朦朧としてます!」
「吸入は?」
祥子「出来そうにありません。」
「意識、まだあるにはあるんだね?」
祥子「はい。呼び掛けにはなんとか反応しています。」
「わかった。すぐ行くから、そのまま声かけ続けて。」
五条「…藤堂先生?ひなですか?」
「うん。また熱上がって発作起こしてるって。すみません、行ってきます!」
と下膳をみんなに任せ、俺は急いでひなちゃんの部屋へ。
