
ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第83章 王子か鬼か
「五条先生、ちょうど良かった。今からこれ…手伝って。」
と、タイミング良く来てくれた悠仁にすかさず解熱剤を見せる。
すると、悠仁は一つ頷いて、
「ひな〜、わかるか?」
ひなちゃんの手を優しく握り、ひなちゃんも悠仁の声に必死で目を開き反応する。
「意識保っててえらいな〜。お熱高くて苦しいの、早く治そうな。そしたら、ゆっくり深呼吸してごらん…」
と言いながら、ひなちゃんの体勢を自然と変えるのは、さすが悠仁。
そして、
「吸って〜、吐いて〜…そうそう、ひな上手。しっかり酸素吸えてるから、このままゆっくり深呼吸続けるぞー……」
ひなちゃんの背中をさする悠仁から目で合図をもらい、サッとパンツをずらして座薬を入れた。
「ハァハ…ッ…ぁゔ!…ゲホッ、ゲホゲホゲホッ……ハァハァッ…ハァハァ、ハァハァ…ゔぅ…!」
これは後でひなちゃんに嫌われるな〜…
なんて柄にもなく気にしつつ、
「ひなちゃーん。ごめんね、びっくりしたね。」
「よしよし、大丈夫だぞ〜。ちょっと気持ち悪かったな、よく頑張った!ひなえらいな〜。」
悠仁があやしてくれてる間、座薬が出ないようお尻の穴をしっかりと押さえた。
そしてその後、ひなちゃんの身体を仰向けに戻したら、悠仁がずっとひなちゃんの頭を撫でててくれて、残りの処置をしている間にひなちゃんは落ち着いて眠りについてくれた。
