ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第84章 トラウマの火種
藤堂「あ、ひなちゃん待って。カフェ行くんだったら…はい、これ使って。」
と藤堂先生から渡されたのは、黒く輝くクレジットカード。
「え…ブ、ブラッ…これ、藤堂先生のカード…?」
藤堂「うん、そうだよ。」
そうだよって…
五条先生も買い物の時はいつもブラックカードで支払いしてるから、ブラックカードがどういう物かはもう知ってる。
それをスッと出して、"はい、千円あげる。"みたいな感じで渡してきたけど…
いやいや、えぇっ!?
「も、申し訳ないです…!わたし、五条先生にもらってるお小遣いありますし!」
藤堂「いいのいいの。せっかくだからね。3人ともそれで好きなもの買って、ゆっくり話しておいで。」
七海「やったー!さっすが悟くん!ありがとう!」
いや、傑!少しくらい遠慮しなよ!
……って、ん…?
傑、藤堂先生のこと悟くんって言った?
そういえば、2人って今日初めて会うはずなのに、全然違和感なく馴染んでる…
藤堂「いいえ。ひなちゃんまだ疲れやすいから、無理だけさせるなよ。もし人多かったら、買うだけ買って病室戻って来な。」
え?
藤堂先生の話し方、突然変わった…
七海「Got it!! ひなの、行こう!」
「え?あ、う、うん!藤堂先生、ありがとうございます…!」
と、わたしたち3人は3階に入るカフェへ。