
ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第86章 夏旅
「ん?」
工藤「夏樹の足?」
神崎「って言ったよね?」
宇髄「クラゲに刺されたって、」
藤堂「ひなちゃんじゃない…?」
かなり焦った様子ではあるが、痛みに耐える感じでもなく、ひなは元気な声をしてる。
藤堂「…傑?クラゲに刺されたのって、ひなちゃんじゃないのか??」
きっとひなじゃない。
クラゲにやられたのは夏樹。
みんなもうわかってながら、確証を得るようにそう聞くと、
七海「いや、違うって!刺されたのは夏樹!!」
って。
『はぁ??』
藤堂「お前なぁ!それを先に言えよ!!」
七海「いや、ひなのが刺されたなんて一言も言ってないから!」
確かに、ひなが刺されたなんて傑は言ってない。
藤堂先生が電話に出た時も、
藤堂「お前が大慌てでクラゲに刺された!! って言うからだろ!」
傑はひなが刺されたとは言ってなくて、でも俺たちはみんな、
藤堂「突然電話が来た時点で、こっちはひなちゃんに何かあったのかと思うんだ!"夏樹が刺された"って最初に言え、馬鹿!!」
と、こういうことだ。
俺たちの思い込みだが、ひなを連れて旅行に行ってる最中なんだから、これは傑が悪い。よな…?
