ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第87章 帰るまでが遠足
「夏樹は大丈夫でしたか?クラゲに刺された痕ずっと残ってたんですけど。」
「ひな!話逸らすな。夏樹は大丈夫だからその話は後だ。お前の方が大丈夫じゃなかったんだ!!」
ヒィッ…!
やばい、五条先生完全に怒らせた。
もうやだ、怖い、帰りたい。
あ、でも帰ったところで五条先生いるじゃん。
何言ってるのわたし…
「何も思い当たらないです…。クラゲにも刺されてないし、ピーナッツも食べてないし、日焼け止めも塗ったし、海では長袖着てたし、日光の下には長時間いなかったし。言われたことちゃんと守りました。」
「それはえらいがショック起こしたのは昨日だろ。帰り道にひな何したんだ。」
「何したって、特に何もしてないです。傑の車を汚したこと以外は…。昨日の帰りはとにかく気分が悪くなって、急に生理になって、頭痛いしお腹痛いし気持ち悪いし、何かする余裕なんてなかったですよ…」
「それだ。お前、必要になりそうな薬持っとけって言ったのに、生理の薬持って行ってなかっただろ。」
「それは、生理は予定日まだ先だったから。わざわざ生理と被らないように日も決めてたし、まさか旅行中になるとは思ってなくて。」
「で、どうした。生理になって辛くなって、薬がなくて、それでどうしたんだ?」
「あ、傑に薬もらいました。どんどん酷くなってやばいなって思ってたら、傑が鎮痛薬持ってるってなって、それもらって飲みまし…」
「それが原因だろが!!そこまで言ってなんでまだ気づかないんだ!!」
…っ!!
ダメだ、もう五条先生が怖過ぎて泣きそう。
そんなこと言われても、わかんないよ。