ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第88章 甘いお仕置き
「え?じゃあ、しんどいことではないですか?」
「あぁ、ひなが思ってるようなことではない。で、答えを聞きたいの?」
「はい!早く教えてください、心臓が持ちません…。」
と言うと、五条先生は一瞬動きをピタッと止めて、
「お仕置きは……、考えてなかった。」
って。
「…Excuse me!!?」
「だから、ひながそう言うと反省するかと思って言っただけで、別にお仕置きなんて考えてなかった。」
えぇっ!?
なにそれ!!!
「だったら最初からお仕置きなんて言わないでくださいよ!!宇髄先生と藤堂先生の前でも言わなくてよかったじゃないですか!!何するんだろうってドキドキしてた時間返してください!!」
と、五条先生の背中をぽこすか叩く。
「もう、こら。そんなに暴れるな、咳出るぞ〜?」
って言いながら、冷蔵庫から淡々と食材を取り出す五条先生。
「ふん!もういいです。とにかく、お仕置きがなくてよかったです!!」
とリビングに行こうとしたら、
「待て。お仕置き、しないとは言ってないだろ。」
と急に真面目な声で。
そして、冷蔵庫をパタンと閉めると、今度は体ごとくるりとこちらを向いて、触れるか触れないか、唇を耳ギリギリに近づけてきて…
「お仕置きはちゃんとしないと。だから今日、一緒に風呂入るぞ…」
低く甘い声で、そう、囁いた。