ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第90章 デート
「藤堂先生…!」
藤堂先生は今日当直じゃない。
それをわかってたから、LIMEに連絡だけ入れておいたつもりが、わざわざ病院まで来てくれた。
「すみません、LIME起こしましたか?こんな夜中にお休みだったんじゃ…」
藤堂「ううん。ちょうど論文書いてて、ずっと起きてたの。ひなちゃんのことも昨日から気になってたしね。主治医なんだから、俺にそんな気遣わないの。」
「お疲れのところすみません…」
と、藤堂先生と話す後ろで、
「うずぃせんせ…?ゴホゴホッ」
宇髄「ん?どうした?苦しいか?」
「フリフリ…。あの…ゴホゴホッ、わたし………」
俺に聞こえないようにして、ひなが宇髄先生に何かを伝えていたとは知らず、
宇髄「五条、ひなちゃん落ち着くまで入院させていいか?」
「はい。そうなるかもなって、入院セットは車に積んで来ました。」
宇髄「そしたらそれ取りに行って、ついでに手続きも先済ませて来い。その間、俺と藤堂でひなちゃん病棟連れて行くから。藤堂、内科は空きあったよな。手伝ってくれるか?」
藤堂「えぇ、もちろん。」
「すみません。そしたら、俺ちょっと行って来ます。ひな、ごめんな。俺もすぐ行くから、宇髄先生と藤堂先生と一緒に病室入っててくれるか?」
「ゴホゴホッ…、コクコクッ……」
「ん。ごめんな…」
と、先生たちにひなを任せて俺は処置室を出た。