ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第90章 デート
「え?」
突然そう言われても、何のことだかで聞き返すと、
宇髄「ひなちゃんが病院行こうって言ったのは、しんどかったからじゃない。しんどいだけなら、ひなちゃんはいつも通り我慢してた。でも、素直に病院行こうって言ったのは、五条、お前を心配させたくなかったからだ。入院するって言ったのもひなちゃんから。お前が藤堂と話してる隙に、ひなちゃん、俺に入院したいって、お前が気付かないようにこっそり言ってきた。」
って。
病院に行くって言ったのも、入院するって言ったのもひなからで、しかも、俺を心配させたくないからって、
「なんで…、どういうことですか…?」
ともう一度聞くと、
藤堂「ひなちゃんね、悠仁に"ごめんね"って言わせちゃうのがつらかったって。五条先生は何も悪くないのに、昨日からずっとごめんねって謝るのって言ってたよ。デートに行けなくなったことは何とも思ってないのに、熱が出たせいで責任感じてるから、少しでも早く元気になりたいってさ。悠仁のその心配そうな、悲しそうな、苦しそうな顔を見たくなかったんだよ、ひなちゃんは。」
と。