ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第90章 デート
病室を出て、医局のソファーでコーヒーを飲みながら、俺が席を外してる間にひなが先生たちへ話したことを全部聞いた。
とはいえ、"ごめんね"と俺に言わせたくなかったというのがほぼ全てで、
ひながお粥をたくさん食べたのも
アイスを食べながらすぐ治るって笑ってみせたのも
夜中に布団に潜って咳を押し殺してたのも
宇髄先生の診察を頑張ったのも
全部、俺に心配かけないように、しんどいのが俺のせいだと思わせないように、ごめんねって言わせないようにしてたからだった。
言われてみたら、昨日から俺はひなに謝ってばっかり。
何かにつけて"ごめん"って口にして、ひなに申し訳ないと思いながら、ひなの気持ちを考えてなくて、余計にひなを悲しませてたなんて…