ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第91章 ひなのウイルス
_____数時間後
今日は大学の講義が2限から。
寝室に戻った後、眠れないけど目を瞑ってて、身体を起こしたのは9時前。
顔を洗って、着替えて、朝ごはんを食べようとリビングへ行く途中、五条先生がいるゲストルームの前で足が止まった。
「……。」
さっき五条先生に手を掴まれた時、五条先生の手がすごく熱かった。
きっと熱があるんだろうけど、わたしに隠そうとして、おでこを触らせなかったんだと思う。
五条先生が寝込むなんて初めてだから、心配で心配で仕方ない。
「五条先生…」
部屋に入るなと言われたけれど、気になって気になって。
ドアに耳をくっつけてみるも何も聞こえず。
……生存確認は、ありだよね?
あんな風に追い返された手前、一応そんな理由をつけて、五条先生にバレないようにそーっとドアを開けた。