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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第96章 偉大な母



コンコンコン___


「ひな。」




それから1週間後。

朝、当直を終えてひなのところに来た。




「起きてたか。傷は痛んでないか?」



「コクッ…」



「ん、ならよかった。」




事故からもう3週間。

ひな以外のうちで預かっていた負傷者は全員退院したが、ひなは点滴と尿カテ以外の管やらなんやらが昨日やっと外れたところ。



目が覚めてからの診察検査は全て拒否。

前に心臓を手術した時と同じような感じだが、事故のせいで精神面の不安定さに拍車がかかってしまい、俺たちも慎重にならざるを得えなくて、ここまでの回復にもかなり時間を要してしまった。

何を聞いても言っても黙り込むか過呼吸起こすかだったから、こうして頷いてくれるようになっただけでも良くなったのだと、今は思うしかない。




「昨日の夜は眠れたか?」



「コクッ…」



「ん、そうか。」




言いながら、ベッドの横に腰掛けると、




コンコンコン___


『ひなちゃーん、おはよう!』




工藤先生と藤堂先生が来た。


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