
ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第96章 偉大な母
「今日って、何月何日…?」
「8月の26日よ。」
「夏樹と傑は…?」
「2人とも元気にアメリカへ行ったわ。」
「お母さんとお父さんは…?」
「今月いっぱいは日本にいることにしたの。お父さんの仕事は休暇を取ってあったし、ひなちゃんと悠仁の家に寝泊まりさせてもらってるから、何も心配しなくて大丈夫よ。」
五条先生が用意してくれていたアメリカ行きの航空券は、8月20日の便だった。
どう考えても留学には行けないこと、夏樹と傑は無事にアメリカへ行けたこと、お父さんとお母さんはわたしのために帰国を後ろ倒しにしてくれたことはわかって、
五条先生は…?
って、聞こうと思ったけど…
「もう12時ね。ひなちゃん、お粥、少しだけでもどう?そうそう、りんごもあるのよ。りんごが良ければりんごでもいいわよ?」
と言われて、五条先生のことは聞けず。
