ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第97章 大丈夫じゃない2人
そして、夕方になってもひなはなかなか起きず、お袋は仕事の終わった親父と一緒に家へ帰った。
「んんっ…」
ひなが起きたのはそれから1時間ほど経ってから。
「起きたか?」
「五条先生…」
目を擦るひなの頭を撫でると、ひなは久しぶりに声を聞かせてくれた。
「お母さんは…?」
「お母さんは家に帰ったぞ。」
そう言うと、少し不安げな表情になるが、
「お母さん、ひなが起きたら食べてって、りんごすりおろして冷やしてくれてるんだ。食べるか?」
と聞くと、
「コクッ…」
と頷いてくれたので、ひなにりんごを食べさせた。