ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第99章 逆戻り
宇髄「やっぱり不整脈出てるな。」
事故から数ヶ月。
PTSDや呼吸機能の低下はあったものの、幸い、脳など重篤な後遺症は残らなかった。
それがここへ来て、ずっと心配だった心臓に異変が見られるようになっている。
工藤「近いうちに、ホルター検査した方がいいと思います。あれだけダメージを受けた心臓なので、不整脈が出るのも当然ですし、悪化していくのは間違いないかと。」
宇髄「そうだな。症状出るまで放って置いたら、どうせ、ひなちゃん隠して言って来ないだろうし。自覚症状はまだないんだろ?」
藤堂「恐らく。診察中に脈が乱れてもケロッとしてますし、何か隠している感じもありません。」
宇髄「なら、胸痛なんか出て辛い思いする前に対処してやろう。検査や治療を嫌がるのはどの道だ。結果次第では、急いで治療せず様子をみれば済む話だしな。よし、頼んだ工藤。」
工藤「承知しました。藤堂先生、さっそくですけど、今週のどこかでホルター検査ってできそうですか?」
藤堂「スケジュール的にはいつでも問題ないよ。ただ、ひなちゃんの調子が良い時を狙えるかどうかだね。一度嫌がられたら、リベンジは難しくなりそうだから。それと…」