ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第100章 宇髄先生の治療
「ひなちゃん、今から検査しに行…」
「嫌!!」
涙を拭ってくれようとした宇髄先生の手を払う。
「嫌だな。でも、押したらお腹痛かったよな?自覚症状がなかったんなら、そんなに悪くはないはずだから。早いうち処置しとこう。」
「だから嫌だってば!!」
わたしは布団を被り、宇髄先生に背を向けた。
「ひなちゃん…」
困ったようにため息をつく宇髄先生。
椅子に腰掛ける音がしたから、じゃあ今日はやめとこうなんて、逃がしてはもらえなさそう。
でも、いきなりお腹悪くなってるなんて、そんなの知ったこっちゃないんだから…
「検査なんて行きたくない。あの椅子嫌い。グスッ」
くぐもった声でそう言うと、
「内診台に乗るのが嫌なら、ここで検査してもいいぞ。必要な機械さえ持って来れば、検査から治療まで全部してやれるから。ただ、あんまりそうはしたくないけどな。」
と。
「検査も治療も、何もしたくないっ…。」
今度はそう言い返すと、
コンコンコン___
誰かが部屋に入ってきた。