
ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第100章 宇髄先生の治療
祥子「ほら。やっぱり、大丈夫ではないと思うな。」
そう言って、涙を拭ってくれる祥子さん。
これ以上、祥子さんに心配はかけたくない。
でもだからこそ、検査に行くとも行きたくないとも言えなくて。
とりあえず、祥子さんの綺麗な手をわたしの涙で汚すのが申し訳なく、顔をそらして自分の手を濡らした。
すると、
宇髄「検査が怖いんだよな。心の準備ができないな。」
祥子さんではなく、宇髄先生に頭をぽんぽんっとされ、不意打ちで来た宇髄先生の優しさに、わたしは気が抜けてしまい、
「検査も治療も全部やだ…お腹悪くなってるなんて知らない。嫌なの…グスン、もうやだっ…!! グスン」
声を上げて泣きじゃくった。
