ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第102章 突沸
「ハァ、ハァ……ゴメ……ナサィ……ケホッ…、ゴメ…」
蒼「ひなちゃーん?マスクまだだよ。落ち着くまでこのまましててね。」
外そうとしたマスクを蒼先生につけ直される。
わたし、みんなに謝らなくちゃいけないのに…。
…ポタッ……ポタッ…、ポタポタッ……
「ハァハァ…ケホッ、ハァ…ハァ……」
蒼「ひなちゃん、今は何も考えなくて良いんだよ。考え事しないで、眠ることだけ考えようね。たくさん眠ってしっかり休めば、必ず良くなるからね。」
言いながら、蒼先生は止まらない涙をまた拭ってくれる。
聴診を終えた豪先生は、蒼先生と話す声は聞こえるけど、何をしているんだろう。
ぽんぽん…って、頭を撫でてくれたような気がするんだけど…。
気づけば、わたしは強い眠気に襲われて、また五条先生に会えないまま深い眠りに落ちていった。