ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第16章 複雑な思い
_____翌朝
いつもの回診の時間。
ベッドのカーテンを開けると、ひなはまだ浅い呼吸で苦しそうにしてる。
「ハァ…ハァ……ハァ…ハァ……」
「まこちゃん、体温は?」
「今、39度3分です。」
「高いな…」
と、ひなのおでこに手を置くとひなが少し目を開けた。
「しんどいな。ちょっと先生にもしもしさせてな~。」
コクッ…
と、ひなが頷く。
そして、チェストピースを胸に当てると
ピクッ…
「冷たいか?」
コクッ…
手のひらで温めても冷たく感じるくらい、ひなの身体が熱い。
「まこちゃん、氷枕と解熱剤持ってきてくれる?」
「わかりました。」
とまこちゃんが取りに部屋を出ると、
「…ハァ…ハァ……ぁっぃ……ハァ…」
ひなが潤んだ目で訴えてくる。
「熱いな。ひなちゃんな、今お熱が高いから身体がぽっぽってしてるんだ。まこちゃんが冷たい枕持ってきてくれるから、もうちょっと待ってな~。」
と言うと、向かいで夏樹の診察を終えた宇髄先生がこっちに来た。
「ひなちゃん辛そうか。珍しく五条が小児科モードだな。」
しまった。夏樹のとこに宇髄先生いたんだった…。
小児科モードは小さい子への話し方。
恥ずかしいからあんまりしないが俺だって一応そういうこともできる。
ひなが苦しそうに目を潤ませてるし、初めて自分で何かを訴えてきたのでつい…。