ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第106章 すれ違い
「さぁ。ひなちゃんそろそろお昼食べて、大学戻らないとだよね。時間ある?」
「はい、まだ大丈夫です。」
「ご飯はどうするの?何か持って来てる?」
「いえ、今日は持って来てないですけど、お腹空いてないし食べなくてもいいかなって。大学戻ります。ありがとうございま…」
と、ベッドを降りようとしたら、
「ちょっと待った。ひなちゃん、今食べなくていいって言った…?」
ギクッ…!
藤堂先生に腕を掴まれて、低い声を響かせられる。
「いや、そ、そんなこと言ってません…!!」
「そう?じゃあ、先生の聞き間違いだったかな。ひなちゃん、お昼どうするって言った?」
「えっと…、大学に戻って食べようかな〜と…。」
「じゃあ、先生と一緒に食べて行かない?」
「え?いえ、そんな、藤堂先生お忙しいですし…。」
「僕も今から昼休憩で、ちょうどお昼食べるところだよ。どうせ1人だから、ひなちゃんと食べたいなー。」
なっ…!