
ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第108章 乙女の秘密
「私もそうだったな〜。」
「え?」
「私も。初めてのsexは、一度や二度で最後まではできなかったわよ。」
「祥子さんも…??」
「うん。優しく抱いてもらったし、痛みもそれほどなかったんだけど、どうしてもスムーズに入らなくて。最後まで繋がるのには、時間がかかったかな。」
ベッドの上、わたしの横に並んで腰掛ける祥子さん。
わたしの話を聞き終えると、祥子さんの初めての時のことを話してくれた。
「そうだったんですね…わたしだけじゃないんだ…」
「そう。だからね、何も焦ることはないし、負い目に感じることもないよ。あんなに大きなものが大事なところに入るんだもん。時間がかかるのは当然で、時間をかけるのも当然なの。五条先生に任せて、ゆっくり進めばいいんじゃないかな。」
こんなに大人な女性の祥子さんでも、初めてはわたしと同じだったんだ。
そう思うと、心に少しゆとりができた気がする。
