ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第111章 ポリクリ
「お疲れ様。今日も遅くまでだったね。今ローテは…麻酔科だっけ?」
「はい、そうです。」
「そしたら、オペも入るね。ひなちゃんのポリクリの様子は噂に聞いてるよ。積極的に質問したり、見学態度も素晴らしいって。」
「いえ、そんな…!」
「2週間くらい前だったかな。外科のローテ中、オペ見学で10時間立ちっぱなしだったんだって?みんな体が揺れ始める中、ひなちゃんだけはじーっと先生たちの動きを見てたって。」
「はい、そうでした。オペでも診察でも、実習中は時間の感覚がなくなるんです。勉強になることばかりで楽しくて、せっかくの機会だと思うと、しんどいとか感じなくって。」
「ポリクリ生がそうして一生懸命やってくれるのは、指導医にとって嬉しいことだよ。ただね、ひなちゃん。この調子を続けていくと、どこかで必ず倒れるからね。」