ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第111章 ポリクリ
「どうしてって、ひなさっき何食ってた?」
「え?」
「冷蔵庫開けて水飲むのかと思ったら氷食べてただろ?風呂入る前も食ってたし、昨日もそうだ。ボリボリ氷ばっかり、氷食症なってるぞ。」
氷食症…。
言われてみれば、ここ数日無性に氷が食べたくて、気づいたら氷を口にしている。
「それは…、そうかもしれません…。でも」
「"でも大丈夫"じゃないだろ。」
…っ。
「まだ何も言ってないのに…。」
少しむくれて俯いたわたしの頭に、ぽんっと手を乗せる五条先生。
そのまま背中を押されるように寝室に入り、
「ごろんして。」
布団を捲られベッドに横になると、五条先生が今度はわたしの手首を掴み脈をとりながら、
「明日、藤堂先生に相談しなさい。週1の注射じゃ追いついてなさそうだ。せっかく頑張ってるのにこのままじゃ倒れる。俺からも伝えとくから。」
と。