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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第111章 ポリクリ

-五条side-




「グスン、グスン……ぅっ……っ…」



「ひな、ゆっくり食べな。」




もぐもぐ口を動かして、込み上げる涙に逆らいながら、卵焼きを喉の奥に飲み込むひな。

あえて言葉をかけるのは待ち、背中に手を当てて、咽せないようにだけ見守ってやる。




「グスンッ、グスンッ……ヒック…んっ…」




実習停止という、ひなが1番恐れていたこと。

それも誰も意図しない形で起こってしまった。

そんなことになって、ひなが大丈夫でいるわけがない。

藤堂先生からひなの様子を聞いて、これは早く行かないとと、医局長に断りを入れ仕事を抜けて来た。




「ひな、頑張ってるもんな。藤堂先生のところに自分から行って、体調管理しっかりして、ポリクリ始まってから体調崩さず、本当によく頑張ってた。だから、悔しいな。」




そして、ひなの口が空になったのを確認して、少し言葉をかけてやる。

すると、




「グスン、グスン…んっ……なんで…っ…、なにが…いけなかったのっ…?……なにがっ、グスッ…頑張れてなかったの…?」



「ひな…」



「やっぱり、身体が弱いとっ…いくら頑張っても…グスン…、ダメなのかな…っ…」



「ひn…」



「なんで…、グスッ…なんでわたしだけっ…、なんでいつもわたしだけ…っ。ヒック、ヒック…もうやだ…っ!!」




ひなはようやく、素直な感情を吐き出した。


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