ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第111章 ポリクリ
「ひな、一旦落ち着こう。息できてないから、ゆーっくり深呼吸しよう。」
「ぅぅっ……んっ、ック…ヒック、ヒック…」
「吸って〜…」
「ック、ヒック……っ、グスッ、ヒック、ヒック、ヒック…ック」
「ひな、まず大きく息吸って、肺に空気入れてごらん。」
言いながら、ひなを落ち着かせてやろうとするが、ひなはもういっぱいいっぱいのパニックで、
「うぅっ…ヒック、ヒック、ヒック…んんっ…!」
息するどころか、点滴ルートを抜去しようとしてしまう。
「ひーな。大丈夫大丈夫。大丈夫だから落ち着くの。」
「ヒック、ヒック……んっ…、グスッ、ヒック、ヒッ…ク」
「息して息。ゆっくりゆっくり。」
ひなをぎゅっと抱き締めて、背中をトントンしたり、さすったり。
それでも、事のショックが相当のようで、今日はなかなか治まらず。