ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第111章 ポリクリ
そして、
「ほら、おにぎり。昆布、牛のしぐれ煮、ツナマヨ、おかかチーズ、しゃけ…これは天むすか。ん、どれがいい?」
「五条先生、何個買って…買いすぎ…。」
「あ?こんくらい食うだろ、おにぎりだぞ?」
「おにぎりだぞって、ひとつが大きいじゃないですか。それにおかずもたくさん…見てるだけでお腹が…。」
「はぁ?これのどこが多いんだよ、ったく。ほら、つべこべ言わずとりあえず食べろ。」
と、ひなが1番好きなおかかチーズのおにぎりを渡し、
「…うまいか?」
「おいしい…。」
「悲しくても辛くても、腹は減るもんだろ?食べたら力が湧いてくるから。泣きたい時ほどいっぱい食え。」
そんなことを言いつつ、
「…グスン、パクッ……グスッ、おいひい……パクッ」
泣きながらおにぎりを頬張るひなが、
…かわいい。
なんて思いつつ。
ただ、麻しんが発症した時のことを考えると、
「……。」
…いや、せっかく仕事抜けてひなとの時間作れたんだ。
今は置いておこう。
「肉団子もあるぞ?いるか?」
「コクッ。」
「ん。あーん。」
「あーん…」
「うまい?」
「うん…。///」
「ん、よかった。」
俺は束の間、癒しをチャージして仕事に戻った。