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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第112章 麻疹

-ひなのside-




それから、数日後。

例の検査結果が陽性との連絡が入り、わたしの感染も確実に。発症は時間の問題となった。

とはいえ、特に症状もないまま1週間が過ぎ、貧血の治療はしていたものの、




藤堂「いい?咳が出たり熱が出たりしたらすぐ言うんだよ。わかった?」



「どうせ今日も何もないです…。毎日聞かれても…、やっぱり感染してないんじゃ…」



藤堂「ひなちゃん〜…?」



「うっ……はい、わかりました…。」




なんて言うくらい、病室で元気に過ごしていた。



でも、隔離から10日を過ぎ。




「ケホッ…」




…ん?

なんか、今の咳…

…いや、気のせいかな。



なんとなく違和感を覚えた突然の空咳。

これがはじまりの合図だったようで、




「ゲホ、ゲホッ……ゴホゴホッ!」




あれよあれよと症状が現れてしまった。


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