ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第112章 麻疹
コンコンコン___
「ひな大丈夫か?ごはん来てるぞ。」
お昼の時間、五条先生が病室に来てくれて、わたしの身体を起こしてくれる。
「ん、あーん。」
メニューはおかゆ。
スプーンにすくって、五条先生が食べさせてくれるけど、
パクッ…
…っ。
喉の痛みが強いせいで飲み込むのがとてもつらい。
「ん。」
わたしが飲み込んだのを見て、五条先生は2口目を口元に運んでくる。
だけどわたしは、
「フリフリ…。」
首を横に振った。
「ん?もう食べられないか?朝もほとんど食わなかったんだろ。体力落ちるから、もう少し頑張りな。な?」
五条先生に励まされて、もうひとくち食べるものの、
ゴクン…、…っッ。
飲み込むのが痛くて痛くて、今度は涙がぽろぽろ溢れてきた。