ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第112章 麻疹
ピピッ…
藤堂「いくつ?」
五条「40度あります。40.2度。」
藤堂「高いな…。ひなちゃんちょっとごめんね、もしもしするね。」
「コクッ…」
初めはいわゆる風邪症状。
咳が出るようになり、喉が痛くなり始めるのと、熱が出始めるのと。
それでも、これくらいなら…と思っていたのに、症状は日に日に強くなり、予想以上にわたしを苦しめる。
藤堂「…うん、胸の音はそこまで酷くない。それにしても身体が熱いな…。」
五条「喉がかなり痛むようで、嚥下出来ないと。」
藤堂「今朝も喉の腫れはあったけど……ひなちゃん、お口あーして。」
「ぁ…」
藤堂「もっと大きく開けられる?あーって言ってごらん。」
わたしの首に触れながら、そう口の中を覗く藤堂先生。
藤堂先生の言ってることはよくわかる。
だってそうしないと…
藤堂「無理か…。ごめんね、少し我慢するよ。」
…っ、…!
舌圧子で舌を押さえられる羽目に。