ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第117章 変調
〜診察室〜
「ひなちゃん、お話いい?」
点滴が終わり、外来の診察室へ移動して、藤堂先生と向かい合う。
「まず、結論から言うね。実習はドクターストップで停止にします。少し入院して、治療に専念してほしい。」
「えっ…」
ドクターストップというひと言が、ズドーンと雷に打たれたように、わたしの身体を突き抜ける。
「なんで…」
「はっきり言うと、どの数値も正直かなり悪かった。ひどい貧血状態になってるし、免疫力も落ちてる。このまま放っておくと、危険だと判断したよ。」
結果が悪かったんだろうということは、藤堂先生が話す前からなんとなく。
でも、まさかドクターストップがかかるとは思わなかった。