ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第117章 変調
「なんとか、なりませんか…?毎日診察にも、治療にも通いますから。いつも通り注射して、薬も飲むので、クリクラ続けられませんか?」
「気持ちはわかる。できることなら、先生もそうしてあげたい。だから、この前は診察だけの判断で、実習を止めなかったでしょ?でも、今回はそうさせてあげられない。身体が怠い程度で済んでるのが、信じられない状態なの。」
「でも、本当に怠さ以外は何もなくて、貧血がひどいくらいなら、これまでもそうで…」
「さっきも言ったけど、いつもの貧血や喘息だけじゃないんだよ。ひなちゃん、生理はきちんと来てる…?」
「えっ…?」
生理…
そういえば、クリクラに必死で意識してなかった。
わたし最後に生理きたの、いつだっけ…。
「生理は、最後にあったのは…、すみません、しばらくなかったです…。」
「そうだよね。」
「でも症状はなくて、それは本当にありません。お腹が張るとかどうとかはないです、本当に…。」
「ひなちゃんを疑っているわけではないよ。ただ、検査結果が良くなかったの。それが数値として出ている以上、今なんともなくても対処しないといけない。わかるよね。」
「…わかります。」
「だから、少し入院して、治療を受けてほしい。」
「……はい。」