
ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第123章 研修医
というわけで、俺はその足でひなちゃんのところへ。
ガチャッ___
研修医室に入ると、ひなちゃんは着替えもせずにソファーに座っていて、
「宇髄先生…」
俺を見てすぐに立ち上がった。
「あの、夏樹から聞きました。わたしがトリアージした方が亡くなったと。わたしのせいです。わたしのミスで亡くなりました。本当に申し訳ございませんでした。」
案の定。
しっかりとした口調で、けれども、悲しさや悔しさや不甲斐なさ、負の感情をすべて背負ったような声と顔で、そんなことを言うひなちゃん。
「いいや、それは違う。栗花落が最善の判断をしていても、助けられたかどうかはわからない。ただ、あの場であの瞬間に栗花落ができるはずだった判断は違っていた。俺はそこを指摘した、それだけだ。」
と伝えるが、当然ひなちゃんの頭は上がらない。
