テキストサイズ

ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第19章 夢と過去の記憶

-ひなのside-




ピッ…ピッ…ピッ…ピッ…_____



また目が覚めた。

先生たちは誰もいない。

外が見えないけど、部屋が少し暗くなってて静かだからきっと夜なんだと思う。



すると、そーっとベッドのカーテンが開いて五条先生が来た。




「起きてたのか。」




頭にそっと手が乗せられる。

その瞬間、なぜか涙が溢れ出した。

酸素マスクのせいか声を出そうと思っても出しづらい。

すると、五条先生がマスクを外してくれた。




「呼吸、苦しくないか?」




…コクッ




「身体痛いか?」




低くて落ち着いた、とても優しい声…

そっと握ってくれた右手は大きくて温かい。



五条先生の優しい手…

こんな時に限ってまた優しくなる。

でも、もう優しくしないでほしい。

ずっとこのままでいたくなるから…



でも、五条先生…

わたしは、もうダディーとマミーのとこに行きたい…

だからやっぱり…






















「もう、死なせて……」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ