ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第135章 凪の揺らぎ
「ごめんな、ちょっと診るよ。痛いことしないから力抜いててな。」
数日前の検診で、
「うーん……ひなちゃんごめん。今日ちょっと刺激していいか?」
「え?」
「子宮口がまだ硬いんだ。赤ちゃんが順調なだけに、もう少し柔らかくなってて欲しい。本当はやってあげたくなかったんだけどな。」
と、恐れていた卵膜剥離、俗に言う"内診グリグリ"を、ついに体験したわたし。
あまりの痛さに、久しぶりに処置で泣き叫んだので、今日はきっと気を遣ってくれている。
タオルの中で、宇髄先生の指があそこに入ってくる。
ピクッ…
内診グリグリを思い出し、反射的に身体がピクッとしてしまうが、
「大丈夫だから。信じて力抜いてごらん。」
と、宇髄先生に膝をぽんぽんとされ、
「うん。子宮口2センチだな。ちゃんと開いてる。」
丁寧且つサッと内診してくれて、痛みなく終了。
続いて、エコーをしている最中、
コンコンコン___
「ひな!」
悠仁さんと、藤堂先生が。
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