ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第20章 喘息と貧血と学校と
「まぁいい。また何回でも説明するから。それから、今後のことだが…、学校は行きたいか?」
「えっ?」
学校…
行きたいかって、突然聞かれても…
というか、そもそもわたし行けるの?
行っていいの?
「喘息も貧血も良くなってきたら学校に行ける。行きたくないか?」
行きたい、けど…
って、あれ?
そういえば、わたしの制服ってどこ行った?
「あの〜、制服がないんですけど…?」
「はぁ?今さら何言ってんだ。制服はお前が運ばれてきた時に切って捨てたからもうない。」
はぁ?って……、はあぁぁあ??
こっちのセリフだよ!
制服切ったってどういうこと!?
なんで捨てるの!?
制服ないのに学校なんて行けないじゃん!!
「制服がないのにどうやって行くんですか…」
「今までの学校がいいか?でも、それだとここから離れてるから。病院の隣に附属の中高一貫校があるんだ。ノワール国際医科大学附属の学校。隣っていっても建物がつながってるわけじゃないから少し歩くけどな。そこに通わないか?」
え?そんな、いいの?
学校行って、本当にいいの?
前の学校だって数回しか行ったことないんだからどこだっていい。