ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第22章 ノワール学園中等部
エレベーターに乗って、五条先生はなぜか地下のボタンを押す。
「え?」
「ん?」
「1階じゃないんですか?」
「駐車場地下だから。」
え?ちゅ、駐車場?
まさか、車で行くの?
学校までは病院から歩いて10分くらいと思うけど…。
「歩いて行かないんですか…?」
「あぁ。俺戻って来ないといけないし。まだ1人で学校まで歩かせるのは不安だからな。今日の帰りと明日からはバスに乗りなさい。」
そうなんですか…
歩いて行けるもんだと思ってた。
駐車場にはちょうど出勤してくる先生が多いのか、車が次々に駐められていた。
どれもこれも、高そうな車…
「ほら、頭気をつけろよ。」
とドアを開けてくれて後ろの席に乗り込む。
五条先生の車も高そうな真っ白の外車。
汚してしまいそうで緊張する。
それに、学校だって緊張する。
学校に着くまでの間、ひたすらじっと座ってた。