ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第22章 ノワール学園中等部
とりあえず鞄を置いて、ポケットからスマホを取り出す。
「ひなの、スマホ持ってたのか?」
「うん。学校行くからって五条先生にもらったの。」
「え!じゃあLIME友達なろうぜ!」
LIME(ライム)、五条先生にこれでメッセージ送ってって言われてたアプリだ。
「うん、でも、どうやってやるのかわかんない。」
「えっとな、まずこの緑のアプリ開くだろ〜…」
と、夏樹くんに教えてもらってると…
コンコンコン___
五条先生がやってきた。
「…夏樹??お前ここで何してんだ…??」
「五条先生、久しぶり。って、変なことしてねーよ!!ひなのが教科書持てないから一緒に来たんだ。」
と、夏樹くんが指さした教科書をチラッと見て、一瞬納得したような顔をしたと思ったら
「で、それは今何してるんだ…?」
と夏樹くんの手元を見る。
「え!あ、いや、その、ひなのがスマホ持ってたから、LIMEを…。」
「教えていいのか?」
「え?あ、ダメですか…?」
「お前はあんまり意味わかってないな…。おい、夏樹。ひなのスマホ貸せ!俺がやるからお前が触るな。あと、工藤先生に報告しとくからな。」
「なっ!わざわざ言うなよ…。まぁ、ひなのと友達になれるなら兄ちゃんにバレたっていいけどな。」