ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第23章 蕁麻疹
「ちょっと服脱げ。」
と、五条先生に服を脱がされる。
胸もお腹も世界地図みたいになってる。
「いつから?」
「さっき、シャワーの前に首がかゆいと思って…」
「シャワーした?」
「その間にどんどんかゆくなってきた…」
「学校で昼何食べた?」
「パン…」
「他になんか食べたり飲んだりしたか?」
「お水と病院のごはんだけ…」
五条先生はいろいろ聞きながら、身体中の腫れを見る。
わたしはかゆくてかゆくて、あっち掻いたりこっち掻いたり。
「まこちゃん、痒み止めの薬と冷やすもの持ってきて。」
「はい!」
まこちゃんに指示を出した五条先生は、
「身体掻くな。」
とわたしの両手を取って掴んだ。
腕を制御されたせいでかゆいのに掻けない…
「やめて、離して、かゆいっ!」
「掻いたら余計に痒くなるから我慢しなさい。」
なんで?
かゆくてかゆくてどうしようもないくらいかゆいのに…
かゆすぎてついに涙が出てきた。